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夜の漂流
夜の漂流1時間
星が綺麗だった。星の講座を一生懸命にやって、どうにか時間をかせぎました。
この日は、ダイビングのグループさんが来てて、ナイトダイビングのリクエストです。天気もよく綺麗な夕焼けを見ながら6時ごろに島を出発。 みんなほとんどが初のナイトダイブなので、かなりわくわくのようです。ライトを使ってのサインの確認やら、夜光虫の話やらをしながら、ビッグドロップオフに到着。もう辺りは真っ暗で時間は6時半。ゲストがタートルコーブはすでの何回も潜っているので、流れがそれほどなくて、ケーブの多いビッグドロップオフを選択。カニがケーブから出てくるにはちょっと早いので、30分ほど待ってからエントリーしました。セミエビやちっちゃいエビ、ブダイがちいさいケーブで膜を張って寝ているの観察して30分後ほどに浮上しました。頭上を見上げると満点の星空。「きれいーですね」「ナイトダイブもおもしろいですね」「イセエビ捕りたかったなーー」とみんな満足げでした。
周りを見渡すといるはずのボートがない。エントリーをする前に、軽く流れがあるので、ドリフトダイブをする方向と時間は伝えたはず、でも船がいない。ま、ちょっとその辺で、釣りでもしているのかもしれないと思って、ダイビングで見たカニたちのことをゲストと話すこと10分。全然、船の光が見えなくて不安になってきました。
ボートは29ftの平船。パラオでよく使われているスピードボートってやつです。2ストロークエンジンなので、近寄ってきたら音ですぐにわかるはずなのですが聞こえない。よく考えるとナイトダイビングに出かける前に、運転手がちとよくしゃべるので「おかしい、ひょっとしたら酔っ払ってるかも?」と思ったのを思い出しました。
「あー寝ちゃってるかなー」笛を鳴らすも、叫んでも反応ないし、しょうがなく日頃勉強している星講座を披露しました。ライトで星を照らしながら、ギリシャ神話物語を語る、でもみんなこんな8時ごろに8人のダイバーが水中に浮いているってありえないですよね。でも、ひたすら冷静を保って話続けました。
待つこと1時間ほど、やっと小さな漁船みたいな船が迎えに来てくれました。よく見ると、ジャーマンチャネルに浮かんでいるダイビングクルーザーのテンダーボートです。「うちのボートどこか知ってる?」「OOOがいきなし母船に来て、ビッグに君らが置き去りになっているからレスキューに行ってくれって言われたんだ」
なんだかよくわからないまま、クルーザーの母船に連れて行かれ、ゲストには暖かいコーヒーを飲んでもらっている間に、クルーザーのスタッフから情報収集。つまり要約すると「うちの運転手は、ビールが欲しくてクルーザーに接近、その時に近くにあった浅瀬の岩場に乗り上げてしまい船底に穴が空き、危機を感じた運転手は船を置き去りにして、クルーザーまで泳いでレスキューをお願いしたとのこと」
ゲストにしばらく待ってもらい、再度テンダー船で、うちの船を捜索発見。すでに海水がかなり浸水しており、テンダー船で船を浅場から引っ張り、そのままエンジンをかけて、水抜きのために走らせました。ある程度水を抜いて、船が軽くなったところで、クルーザー母船のゲストを拾い、島まで10分超高速運転しておろしました。船を動かしていないと水が浸水してくるので、かなり大急ぎで降ろして、コロール島ですぐに船を陸上に上げるために手配をして、船を発進させました。
以上が私の経験したナイトダイブの漂流です。後でしっかりオーナーにも怒られ、ゲストにもいろいろお詫びをしました。こんなことってあるんですねーーー。ありえん。
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