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ブリーフィング

「一本目はブルーコーナーです」
 「今、流れは少しですが、その内流れてくると思います」
 「壁を右に見て、マダラタルミ・カマス・ギンガメ・バラクーダが見れます」
 「時間は45分、最大水深は25Mです」
 「ガイドは馬場、アシストにーーーがついています」
 「エアが60くらいになったら、教えてください」
 「集合はブイの根元でお願いします」
 「それではいきましょう!!!」

   だいたい一番簡単にすると、ざっとこんな感じになります。
 それにお客さんのリクエストしてた魚の場所や、サインの確認などをするんですが、どうでしょうか?いいブリーフィングでしょうか?必要最小限ですが、これ以上海の事を説明するには、かなりの勇気と目の良さが必要となるでしょう。
 というのも、海は常に変化していて全く同じ状況なんてありえません。もちろん、私たちガイドは毎日のように潜っていますから、だいたいの状況判断はできます。しかし、いつ潮がかわるかなんて、その人の勘と経験なんです。潮見表なんて、あくまで目安であって、そんなの頼りにしてたのでは、アゲンストの好きなガイドと勘違いされてしまいます。上のブリーフィングの例でも、潮の流れについて簡単に説明していますが、あくまで私はそう思いますよ、ってなだけのことにすぎません。 だから、見れる魚の場所だって、潮の方向・強さで変わってくるわけですから、船の上でいくら丁寧に説明しようとしても、そのとうりになるわけないんです。特にだらだら、ブリーフィングしていたんでは、船の弱い人には申し訳ない。その間に、流れがものすごく速くなっているかもしれない。もちろん、そのくらいは船の上からでもわかりますが、そのときはまたエントリー場所を変えなければなりません。そしたら、さっきのブリーフィングは意味のないものになってしまいます。
 つまり、ベストはガイドが潮を見て、ブリーフィングをささっと済まし、お客さんはさっと用意をして、1分後にはエントリーだと思います。異論のあるガイドさんはどしどし意見をください。私も試行錯誤したうえで、それがいいと考えるだけのことであって、もっと経験の長い人たちからすると甘いのかも知れないし。魚の生態とかの話は、お昼の時間とかログ付けのときにするものであって、エントリー前にぐちぐち話されても、私がお客だったら1割も聞いていないでしょう。
 流れのない穏やかな海ならいいでしょう。人のあまり潜らないポイントならいいでしょう。だけど、パラオは人気の海です。ジャーマン・チャネルのネジリもジョーもオドリも、一回引っ込んでしまったら、なかなかでてきてくれはしません。エントリーする前に、他のグループが荒らしてしまった後なんか、何にも見れなっかたりします。その事を考えると、あんまし魚くんを約束できません。だけど、写真を撮る人には、レンズのこともあるし話は船に乗るときにでもしておきます。
 結果、いるかどうかあやしいと思うものに関しては、酒を飲みながらでも前日に話をふっといて、当日ダイビングのときには、ささっと潜ることにしています。また、なるべく笑いのとれるようなブリーフィングを心がけています。これが案外一番大切なことではないかな?
 初日の人は緊張しています。その海のことを知っている人は、当たり前のことをぐちぐち聞かされたくありません。それどころか、魚の名前なんて全く興味ない、なんてダイバーはざらにいます。以前は私もそうでした、単に青い海があって、日頃の気分転換ができれがいいと。私たちが魚の事を知らないのは、あんましこの仕事をなめすぎていると思います。そんなガイドは例外です。しかし、お客さんはいろんなタイプの人がいるのだし、その時その時の状況で対応のできるガイドがいい。
 そして、つっこめばきちんと答えが返ってくるし、笑いもとれる。酒の相手にしても、おもしろい。本人も今の生活を、せいいっぱい楽しんでいるようにみえる。これが、いいガイドでしょう。みなさん、そう思いませんか?
おれももっと楽しまないと!


                     

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