事故ファイル
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ウーロン漂流
この日はパラオで2年間ガイドをがんばった友達のお別れ会。コロールの居酒屋でPM7時からわいわいにぎやかに飲んでいました。1時間ほど飲んでるとみんなの携帯がいっせいに呼び出しかかりました。
「どこどこのショップの船がまだ戻ってきてない、今、レスキューの連絡がショップに来た。ショップに集合するように」
お別れ会は急遽終了で、みんな各ショップに戻っていく。私もいったん家に戻り、連絡待ち。
しばらくして、連絡があり「捜索本部をマラカル港」に置くので、各ショップは船を手配して港に集合するように指示がきた。
私はとりあえず車で、港に行くとすでに船と各ダイビングショップのガイドさんたちが集合している。当事者ショップさんの説明を聞いて、段取りを考えていました。
時間はもう夜8時すぎなので、辺りは真っ暗。最近西風が強く吹いていた為に、港にも小波が立っている。説明によると、通常通りに朝8時ごろショップを出発してまだ帰ってきていないとのこと。ダイビングポイントは、昨日の話では「シャークシティー」に行くと言っていたとのこと。他の船がその船がシャークシティー方面に荒波の中向かっていたのを見たという報告。ゲストは8名とガイドが1人。
よくよく考えるとこんな夜中に荒れている海の中にレスキューに出ること自体が危ないので、出港は明日の朝一番ということに決定。一時解散になりました。 みんな解散になったものの、マジメな愛嬌のいい友達もたくさんいるガイドさんだったので、心配でみんな帰れない。いろいろ状況を想定して捜索場所を考えている。
そんな状況で1時間ほど時間がたち、みんなも家に帰り始めたので、私も帰りました。明日の集合は朝の5時予定。
よく寝れないまま、ちょっと早めに港に行くと「コロールレンジャーが、すでに4時ごろ出港してウーロン島で全員を発見」したとのこと。
みんなで待つことにして、ダイバーの状況がよくわからないが一応、救急車を手配しました。40分くらいして3-4人乗りの小さな小船が10人くらいの大人数を乗せてみんなの待つマラカル港に到着。みんな心配そうに見つめる中、ゲストダイバーたちは病院へ送られました。
インストラクターになったばっかりのガイドさんは、一生懸命ゲストをケアしてました。そして救急車が去った後に、私たちレスキューチーム20名ほどの前に来ると、泣きながら、ひたすら「ご迷惑おかけしました」と頭を下げていました。簡単な報告を受けるとみんな各自ショップへ戻りました。
報告の内容は、「海が荒れていてなかなか潜るポイントがない中、シャークシティーのリクエストが出たので、一旦は断ったもののなりゆきで行くことに」 「実際に出港してみると思ったより海が荒れてなかったので、パラオ人運転手に確認するとOKと言われたので、シャークシティーに向かう」「多少船は揺れたが、ブリーフィングをしてエントリー」「ダイビングを終え浮上するとかなりうねりが高くなっていて、船に数人が上がっているときに、突然の大きな波に船がひっくり返ってしまう」「すべて放り投げだされて、しばらく船に捕まっていたが、40-50m先に見える浅場までみんなで泳ぐことに決める」「運よくちょうど干潮の時間だったために、足がつくほどのサンゴのリーフにたどり着き、その浅瀬沿いを歩き15キロほどのウーロン島まで移動しました」
ブーツを履いている人はまだよかったが、ブーツを使用しないフルフットフィンの人が中に二人いて、足がサンゴでぼろぼろに怪我してました。船がひっくり返った時に、顔を怪我した人もいて出血している人もいましたが、大きな負傷はなくみんな傷などの外傷だけだと聞きほっとしました。
その後、ゲストからは励ましの連絡をいっぱいもらったと言っていたガイドさんは、やはりこの事故がきっかけでダイビングの仕事を辞めて日本に帰りました。海が荒れるとどんなガイドも悩むポイント選び、人がいい人ほど、どうにかげストのリクエストを叶えようと努力した結果がこの惨事。難しいですね。
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