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パラオ刑務所25日間
>>>>>横領700万円!!と事故
マニラで生活しだしてほぼ1年。パラオのダイビングショップの経営を、親戚のダイビングインストラクターに任せ、新しい生活と商売を模索していたのですが、そのマネージャーが8月に1ヶ月の夏休みをとりたいとこのことで1ヶ月パラオに戻りました。で、発覚した、、パラオ人パートナー(パラオでは外国人はツアー会社を経営できないので、パラオ人パートナーが必要)の横領がなんと$70000以上、、会社名義の口座から消えたお金が$35000ほど、、会社の名義で勝手にローンを組んでたのが同じく$35000ほど。銀行にボートを抵当没収され、全部私が支払うことになってしまいました。。。
こんなパートナーじゃやってらんない、、と1ヶ月後もマニラには戻らず、会社を新しいパートナーに変更する手続きにかかること2ヶ月。やっと営業許可も、銀行口座も、すべてが新しくなって、多少なりとも肩の荷がおりて、うかれて友達とバーに飲みにでかけて、調子にのってテキーラを一気に5杯ほど飲んでしまいデロンデロンに泥酔。一人で車で家に帰る途中で、パトカーに追われ、行き先をパトカーにブロックされ、もろそのままつっこんでしまいました。その日はトイレもシャワーも電気もない刑務所内の牢獄に24時間閉じ込められました。
閉じ込められてた牢獄は同じような部屋が6つだけある小さな建物でした。私が入ったときには、斜め向かいの部屋に20歳代の若いパラオ人の男性が二人でひとつの部屋をシェアしてました。他の部屋は空っぽです。酔いが醒めてくると人間の排出物の臭いと二日酔いとで吐きそうになりました。その臭いから逃げるには、牢獄の鉄のフェンス越しに少しでも鼻を通路側に出すしかありません。そうやって、鉄格子を両手でつかんで鼻をだしていると、そのパラオ人たちが話しかけてきます。「何をしたのか?」「何人なのか?」そんなたわいもない会話をしているうちに、少しづつ昨夜のことを思い出してきました。「九州居酒屋」という火鍋屋で友達とビール10本くらい飲んで、バーに行ったことは覚えてました。だけど、その先が思い出せない。。なんでこんなとこにいるんだろ??携帯も財布も何も持ってない。。何時間ここにいるんだろ?
縦横30cmくらいの窓からの光で、なんとなく昼すぎだろうことはわかります。ぼーとしばらくしてたものの、暇すぎて、マニラで習ってた中国拳法の突きの練習をコンクリートの壁に向かってドスドス繰り替えているとさすがに30分で、こぶしがマッカッカ。。痛み始めました。二人のパラオ人も興味もって、何してるのか聞いてきます。適当にながして、ストレッチ体操をやっているとおしっこがしたくなってきて、、、がまんできません。動くともれそうなので小さなマットの上でじっとしていると看守の見回りが来たので最敬語の「サー」と声をかけて「トイレに行きたい」というと、「部屋の中でしろ」とのこと。。うーーんそうゆうことかーと部屋の暗い角をみると確かに、おしっこをかけた跡とウンチのへばりついた跡が。
その後なぜか、その二人のパラオ人の牢獄の部屋の鍵を警察官があけてくれたので、パラオ人2人は通路へ自由に出ることができます。よくみると一番奥の角部屋はトイレとシャワーの部屋になってます。2人はそこで用を足して、私の牢獄の前まできまたした。その二人に、おしっこはどうしたらいいか聞くと、「空のペットボトルいる?って聞いてきます」。何を言ってんだろうって考えていると、、、「なるほどそうゆうことかー。臭い思いしたくなかったら、ペットボトルにおしっこをすればいいんや」と思い直し「YES、プリーズ」と返事しました。すぐに売店で60セントくらいで売っている中国系のミネラルウォーターの空きボトルをもってきてくれて、即効奥に移動しておしっこしました。蓋をしめれば臭いはしません。うーーんこれは貴重なボトルだと大切に部屋においておきました。
ボトルをくれたパラオ人2人に感謝の意が沸いてきた私は、いろいろその2人と会話するようになり、一人が盗みで2年の刑で、もう一人はパラオに住んでいる韓国人が道端でよっぱらっていて、喧嘩をうってきたので、石で頭を殴りつけ3年の刑だということを知りました。私の昨日からのいきさつを話すと「一日で釈放してくれるから心配いらないよ」というので、少し安心しました。シャワーを浴びたいので、部屋から出れるようにならないか相談すると、大声上げて看守を呼んでくれて、なにやらパラオ語ですったもんだ話した後に、私の部屋も鍵を開けてくれました。その2人からバスタオルを借りて、シャワーを浴びてすっきりしたとは、その2人の部屋でトランプや花札をして時間をつぶしました。
その後、20時間後くらいに刑務所から釈放されて、仕事も落ち着いたのでマニラに戻ろうとしたところ、、、空港の移民局で「裁判所の命令で国外に出れません」と言われ、しょうがなく仕事をこなして待つことさらに2ヶ月後にやっと裁判所からの出頭命令が。指定の日に行くと、「酒気帯び運転」「公務執行妨害」「無謀運転」「悪質ないたずら」の4つの容疑がかかってました。この4つを認めてしまうと結構な罰金と刑務所も半年もしくは数年になりそうなので、国選弁護士と粘って交渉のした結果、「公務執行妨害」と「無謀運転」の2つに容疑が減り、$1000の罰金、25日の刑務所、3年間の保護観察、パトカーの修理費の弁償で刑が確定しました。ただし、ダイビングショップの繁忙期でもあるので、昼間は仕事に出たい旨を判事に説明して、AM6:00からPM6:00までは仕事に出るのを認められました。
>>>>>>いざ刑務所へ
さて、その刑務所。まず警察署の裏にあるデスクが2つしかない小さな刑務所の事務所に入ると、3人の看守がPOLICEのロゴのある紺色のポロシャツと黒のスラックス、黒の革靴、腰に警棒と手錠を持って椅子に座ってます。一番若いマイケルジョーダンのような2m近くあるパラオ人が、初日の登録用紙に記入するためにいろいろ質問してきます。名前、住所、電話番号、緊急連絡先、刑期、裁判の判決日などなど。その用紙にサインすると、持ち込み禁止な物を説明されます。この初日は、ベッドマットとブランケットと枕と売店で売ってるお弁当、水のボトルを持ち込んでたのですが、すべて空けられて不審なものがないかチェックされます。持ち物検査が終わると体検査です、肩から足にかけて、手で不審なものを隠してないか調べられます、股の下に隠す人のが多いのか、股間はしっかりと握られて異物がないか確認されます。その検査が終わると、奥の扉を開けて、刑務所へ。。
扉を開けると左右には、ちいさな牢獄が左右に6つと6つで12部屋ほど。目の前には、囚人たちがつくったパラオの工芸品である「ストーリーボード」やネックレスを展示販売しているお土産屋さんがあります。その奥には、3オン3ができるくらいの小さなバスケットコートと20人くらいが作業できる木彫りの工房があります。とりあえず看守に連れられてバスケットコートの横にある木の椅子に座って、7人がプレイしているバスケットを見ていると、うーーん、知ってるパラオ人がたくさん。Lというコロールのモーテルの経営者の息子、ペリリューでいつもボートレンタルしてたHの息子のR、うちで以前にダイビングのアシスタントとして働いていたL、メンテナンスとして働いていたJ。その知った顔がニヤニヤしてよってきては、声かけてきます。「最近見かけないと思ったら、こんなとこにいたのかーーーー」なんて事話しているうちに、30分が経ち、牢獄の2階建ての建物の鉄のドアが看守3人によって開けれれて、部屋番号が呼ばれるとその部屋の囚人たちは、バスケットを辞めて、木彫りを辞めて、支給のご飯をたっぱにつめて、手荷物検査&身体検査を受けドアをくぐって各牢獄に入っていきます。自分はみんなが建物に入った後に、「君の部屋は#10だ、、」と看守に言われてその2階にある部屋に行くと、典型的な若いヤンキーたちの部屋でした。。「ここは無理だから他の部屋にしてくれ、、と伝えると「そんじゃ14番だ」といわれ、ついてくと、、6人部屋に4人がいる部屋に案内されました。
来る前は、以前入った留置所のようなとこならへこむなーと思ってたところ、刑務所の牢獄は電気もあり、窓もあり、バックパッカーをやってた20歳代のころよく宿泊していたアメリカでの「ユースホステル」の安宿とあまり大してかわりません。もちろん通路側には壁はなく、鉄の仕切りで牢獄らしいのですが、ルームメイトの所持品を見ると扇風機・ラジカセ・新聞・各種調味料とわりと自由に持ち物を持ち込めそうです。粗末ですが仕切りのないトイレとシャワーもあり、かなりほっとしました。
ベッドは3つ空いていたので、適当に通路側のその中では一番立派な鉄パイプのベッドに腰掛けて、ベッドマットとブランケットと枕を準備していると、、「そのベッドの持ち主は今病院に言ってるから、数日したら移動するように」と無表情で、年輩のパラオ人に言われて、どうしようかと考えてていたのですが、うーん他の2つのベッドは、一つが2段ベッドの2階で、しかも壁があってないようなトイレの目の前にあるので、トイレで用を足しているのが嫌でも目に入るし、臭いも気になるからパス。もうひとつのは、ベッドというより竹でつくったテーブルをベッド代わりにしてるだけ。やっぱりこの通路側のベッドが一番快適そうなので、そのまま居座ることに。みんな、特に愛想笑いをするわでもなく、特に新人を歓迎するわけでもなく、普通にベッドカバーをしいたり、扇風機の角度を変えたり、何十回も読みつぶしているだろう雑誌を読んでます。
>>> アニマル・シェルター
とある日、PM6時に入獄して、ベッド整えて本を読んで1時間ほどのんびりしていると雨と風が強くなりしばらくして停電に。刑務所の裏には、政府の海運関連の事務所と測量地図の事務所があるのですが、そこの電気も電灯もすべて消えています。やることないので、しょーがないのでベッドで横になって寝ろうとしてたら、左となりの牢獄からは猫の鳴き声、遠くからはサルの鳴き声、犬の鳴き声がしてきます。そのうち、私の部屋のKとDも猫の鳴き声やアヒルの鳴き声をまねし始めました。もう刑務所内が、動物園のようになってしまっています。やることなくて、話すことも尽きてくると、動物になるんですね、人間って。そのうち、いろんなアレンジが出てきて、鳥の鳴き声まねたり、他のパラオ人の話し方をまねたり、口笛噴出したり、何のまねでもなくただ、叫んでたり。。。そんな真っ黒な時間が3時間ほどたって、電気がつくと、、みんな大騒ぎ。「ヤッホー」「イーハー」「ニャー、ギャー」。叫んで喜んでました。つくづく人間って動物だなーと感じたこの日。。
>> ルームメート
牢獄のルームメートは、家族みたいなものです。同じ部屋でPM6時から朝までいっしょに過ごすわけですから。すごく仲良くなります。最初は、部屋には私を含めて4人でした。アフロの20歳くらいのパラオ人Kと、60歳くらいの細いパラオ人、40歳くらいのプロボクサーのパキャオ氏に似たフィリピン人です。
アフロの若いパラオ人は、喧嘩して相手に重傷を負わせて3年の刑、すでに2年いるそうなのであと1年。また、若いので仕事についたこともないとのこと。ダイビングにはすごく興味持ってて、いつかはダイビングショップで働きたいらしい。すごく話しやすい気さくなキャラで、看守たちも他の囚人たちも頻繁に声をかけてきます。この部屋のムードメーカーです。いっつもマルボロ赤のタバコを持ってて、みんなに分けてくれます。彼はフルデイの囚人なので、刑務所からは絶対に外に出れません。なので、私はチョコレートやソーダ缶や、スナックを毎日のように買ってあげます。顔には出しませんが、結構みんな喜んでくれてたようです。彼はAM8時から牢獄を出て、PM6時までは毎日パラオの伝統工芸であるストーリーボードという木彫りを掘っています。本当は禁止されてますが、牢獄内にもたまに持ち込んで続きを彫っています。部屋内では、トイレの掃除とゴミ箱のゴミ捨てを担当してました。
年輩のパラオ人のおじいさんは、何年服役か聞くと、「25年」って答えがかえってきたので、さすがに何をしたのかは、最後まで聞けませんでした。年数からいって、シャブの売人をやっていたか、殺人だとは思います。この部屋のボス的な存在で、夕食を作る段取り、材料の指示、ゴミ箱の中のゴミを捨て行く命令、トイレの掃除などを、小さな声で常に無駄のない会話で伝えていきます。日本人の血が入っているのか、土建で働いてる年輩の日本人にも見えます。PM8時に牢獄を出て、昼間は主に貝殻などでネックレス造りをしていますが、たまに警察署の掃除をしてることもあるそうです。身長は160cmくらいと小柄で、かなり細く髪は丸刈りですが、ほぼ真っ白です。いつもPM6時から牢獄にはいってからは、軽く居眠りをして、食事をとって、必要なことを各自に伝えて、すぐに寝てしまいます。
いつもみんなにマルボーロの赤を配ってまわる気配りの効くAは私と同じで飲酒運転で刑務所にきている。彼の服役期間は30日で、氷屋で働いているので月曜から金曜日まではAM6時からPM6時までは外で働ける。土日は終日刑務所だそうだ。昼間は、小さな小屋にある製氷機で作られた氷を袋に詰めて、25店舗ほどの売店に届けているそうだ。以前はアンガウル島になんと20年もパラオ人のおじいさんの下で働いていたそうで、たまに観光客相手にアンガウル島のガイドをすることもあるという。私よりも2週間ほど前から服役していたので、ルームメイトだったのは2週間ほどでしたが、ほんといい人でした。ミンドロ島の出身の彼は、本当かどうかはわからないですが、結婚したこともなく、彼女もおらず、ずーと一人だとのこと。フィリピンでは農業に従事していたが、一時期近くの町のジープニー(乗り合いタクシー)の集金係をしていたとのこと。だが、人の多いところは苦手で、パラオのアンガウル島が一番居心地がいいらしい。マニラにも数回行ったことあるが、両替所でお金をごまかされたり、ポーカーゲームで大負けしたりした経験があるらしく、嫌いらしい。
私が使っていたその部屋では最高級のスプリング付のベッドの以前の利用者が、1週間後に戻ってきたので私は竹つくりのごつごつしたテーブルのようなベッド移動した。彼の名前はY。スキンヘッドで、身長は170CMくらい、歳は40歳くらい、中肉で、パラオ人の中でもかなり黒い皮膚の彼は、いったんこわもてな顔なために、最初は、挨拶くらいしかできなかったが、彼も月曜から金曜日まではPNCCというパラオの電力会社の発電所で働いているために、刑務所内で牢獄が空くのを待っていると鉢合わせになることが多く、いろいろ話してみた。話すと彼はぜんぜん温和な性格で、少し言葉足らずの知恵遅れのようでした。その言葉が少ないのと、顔の左マユにある傷とはまったく違うやさしい彼も、喧嘩で相手に大怪我を負わせてしまったらしい。もともと気弱な性格の彼だけに、ちょっとした友達との口論で爆発してしまったのだろう。私が牢獄に入ったときにいなかったのは、盲腸になって、病院に1週間ほど入院していたからだとのこと。一度だけ、私が牢獄に持ってきたモノポリーに参加してみたが、お金の計算ができないので、すぐに破産してしまった。それ以降は何度さそってもゲームに参加しない。いつもベッドで雑誌を読み、飽きるとご飯を食べて、また雑誌を読み、たまーに会話に入ることもあるが、ほぼダンマリでベッドの上にいる。
すでに囚人生活20日で、あと5日というときに、新しいルームメイトが部屋に来た。名前はLで、もとうちのダイビングショップでアシスタントとして働いていた23歳の若くてキャシャ、身長は180cmくらい、アフロヘヤ、体中どっこも刺青だらけ、顔は男前のやくざでいうと一番下っ端の威勢のいいヤンキーのよう。4年ほどダイビングショップに突然やってきて、「仕事を探している」というがさすがに刺青だらけの人間を、毎日裸にならないといけない仕事で雇うわけにはいかないと断っていたものの、勝手にショップに来ては、タンクを運んだり、掃除をしたりとお給料を払うわけでもなく、いついてしまったので、少ないお給料からなら、、と働き始めた経歴がある。人懐っこいかれは、それなりに接客は得意なようで、ゲストをよく船で笑わせてましたが、3ヶ月ほど働いたときに、うちで働いていたフィリピン人のダイビングガイドの機材が小屋からなくなったので、セキュリティーカメラで調べると、なんてことないこのLが盗んでいたので、問い詰めるとお金が欲しくて他のダイビングショップで働いている友達に売ってしまったとのこと。その友達を呼び戻し、機材をもどしてもらい事は解決したのですが、そのフィリピン人ガイドとその彼女が、Lを雇い続けるのなら、2人は辞めてフィリピンに帰るから、どっちか選んで欲しいといわれ、Lを解雇した過去がある。その後彼が、刑務所にいるとは思ってませんでした。パラオ人ですが、母親はヤップ人でヤップに住んでいると聞いてたので、仕事がないからヤップにでも戻ったのだと思ってたのですが、うちをクビになってからは、仕事もなく友達たちとつるんで盗みを繰りかえし、刑務所を出たり、入ったりしているうちに、夜にバーで他のパラオ人と喧嘩になってナイフで相手の顔を切りつけて大怪我を負わし3年の刑の服役中とのこと。
すでに2年服役していて、あと1年で出れるから、刑務所から出たら又働きたいから、雇ってくれとせがまれるが、やっぱり盗みを繰り替す人を雇うわけにはいかないと思いつつも、軽く受け流していました。彼にモノポリーを誘ってからは、そのモノポリーで遊ぶのが彼の一番の楽しみになったらしく、夜食事が終わるとすぐに、私のベッドの横においてあるモノポリーを箱から出して、準備してました。毎日モノポリーをやっているうちに、ストーリーボードという木彫りを一生懸命練習しているっていうので、実際に彫ったものを見せるようにいうと明日見せるというから、牢獄にはいる前に工房で見せてもらいました。確かに、かなり細かい堀もできていて、腕が上がっているようです。その夜、彼に私のデザインしたオリジナルの柄で木彫りを彫って欲しいと頼むと喜んで、翌日からデザインして掘り出しました。デザインは、ナポレオンフィッシュというパラオで有名な大きな人気のある魚で、そこに「100本ダイブ おめでとう!!」「誕生日おめでとう!!」と英語で書いただけのシンプルなものですが、パラオで記念日を祝いたい方の多くが何かしら記念品を探していたのを思い出して、全部で40個オーダーしてみました。お金は前払いで、すこし心配でしたが、完成品は、私はすでに出獄した2週間後に電話で連絡があり、すべて受け取りました。コロールのお店に展示して$30で販売しております。
その後、AM6からPM6時まで掃除係でいいので働きたいと一生懸命なので、国選弁護士に、Lを社員として雇い入れるので、昼間は釈放して欲しい旨の手紙を書いて、申し込みましたが、それまでの犯罪件数の多さで裁判所に拒否され、今も刑務所です。
最後に4日ほどしか同じ部屋で生活しませんでしたが、陽気なキャラクターでいっつも、みんなのために夕食を料理してくれたEは、身長165cmの小太り、顔はまん丸で、濃い茶色の肌のため、すこしくらい牢獄ではいつも目と歯しかみえません。モノポリーにもすぐに参加してきて、他のプレイヤーが彼の土地に泊まって賃貸料を払うときにいつも「TIME TO GET PAIED!!」と叫んで大喜びです。彼がもともとこの部屋の住人だったらしく、他の囚人と喧嘩したために、闇牢獄に2週間も閉じ込められていたそうです。真っ暗で人が一人横になる場所もないこの小さな部屋では、何もすることがなく、とにかく時間が過ぎるのを待つだけ、そのうちに時間も日にちも、自分が誰なのかもわからない時が経つだけの日々。たまに、看守がきて、1時間だけ外に出してくれるそうです。それで状況をみて、再度閉じ込められます。この刑務所には、この闇牢獄が6部屋あり、いろんな囚人が入れ替わりはいっていて、壁をたたいたり、犬のように叫んだりしているのが夜中聞こえます。
彼がもともと刑務所に入ったいきさつを聞くと、パラオ人の友達と飲んでてビールがなくなったから、ペイレスマートという中堅のストアに車で2人で買い物に行ったときに、彼がストアいるうちに友達が彼を置き去りにして、どっか車で行ってしまったらしい。ビールを買ってから、店をでて、どうにかタクシーを捕まえてその友達の家に行くと、その友達は違う友達と飲み続けていて、「なんで置いてきぼりにした?」と聞くと、無視したのでキレテ思いっきり顔面をこぶしでなぐって、それ以降は自分で覚えてないくらいにその友達をボコボコに殴り続け、警察に通報されて捕まったとのこと。それいらい、刑務所内でも問題を起こしつづけ、刑期は伸びに延びて、すでに8ヶ月もいるらしい。
彼が私の刑務所行きのいきさつを聞いてくるので、すべて話すと、けろっと笑いながら「そのパラオ人の子供を誘拐して、お金取り戻すから、分け前をくれ」なんてけろっと言いのけるところが、冗談のようで本気のようにも見え、明るい性格と凶暴な性格が交互している。
>> 強力個性な囚人たち
インパクトが強かったのが、隣部屋のS.がりがりの痩せ型で、身長180cmほど、顔はそれほど黒くなく、日本人とあまりかわらないくらい白い。歳は25歳くらいで、特に牢獄にいないときは、静かにいつも1人でぷらぷらしている。特に友達もいず、目の焦点もいつも定まらない彼は、パラオの新聞でも大ニュースになった有名人。PRというプチリゾートホテルに泊まっている日本人観光客が、外にでて街中に向けて散歩をしているところを襲い、現金のはいったバッグごと奪略して、その後逮捕。これまでも何度となく、犯罪と刑務所暮らしをつづけてきた彼は、精神状態がおかしい。
夕方に牢獄に入ると、同部屋の迷惑など関係なしに、ラジカセでラジオを大ボリュームでかける。しばらくは、ベッドに横になってそれを聞いているだけだが、ノッテくるとこれまた叫ぶように大声で歌いだす。誰に話しかけてるわけでもなく、歌ってないときは、誰かに向けて、パラオ語なのでよくわからないが、大声で叫んでいる。同部屋のKにSのことを聞くと、、、刑務所内に、ナショナルホスピタルの精神障害者向けの薬を売っているディーラーがいるらしく、Sはその薬にはまってしまっていて、この薬は ウツの人に効く薬のために、すごくハイになるらしい。ただ、この薬は副作用が強く、服用しすぎると精神状態が麻痺してしまうらしい。つまり廃人になってしまうってことです。
もう1人の薬漬けのパラオ人がもう1人。夕方4時から6時までは、みんな自由な時間でそれぞれに、刑務所内の野外で、テレビ見たり、バスケットしたり、バスケットを見ながら井戸端会議しているのですが、みんなが大声で叫びだすことがあります。身長160cmの小さいこの彼は、いきなり真っ裸で、ゴミ箱のドラム缶の周りや、バスケットボールコートの周りの椅子のあたりをうろつきます。特になにをするわけでもなく、前もなにも隠さずに普通にちょっと前かがみでみんなに野次とばされても無視。この彼を馬鹿にする「けつがきたねーぞ!」「シャワールームと間違えんな!」「ゴミ箱にお菓子あるぞ!」とかみんな好きなこと言い出します。特に、たんたんと過ぎる毎日の刑務所暮らしには、ちょっとおもしろいショーみたいなものですね。彼は、暗室にながく監禁されていたために、おかしくなってしまったそうです。
「ミスター ジェントルマン」と私が勝手に呼んでるパラオ人、50歳前後、身長180cm、10cm以上の白いあごひげ、髪も真っ白、いっつもカウボーイ・ハットをかぶっていて、刑務所内にもかかわらず、常に黒いジャケットにスラックスと革靴、もしくは、ロングの青のジーンズに、茶色のワイルドな革靴を履いている。 歩くときは背骨がまっすぐのびていて、いつも会うと「HOW ARE YOU?」としゃべりかけて、それ以上の会話はない。カウボーイハットも3つ種類をもってて、毎日違うのに変えてました。
実は彼には、以前外で会った事がありました。4-5年前にバーを開店する準備をしてて、テナントを探していたときに、パレイシアホテルの裏にある一軒家あって、なんとなく生活の臭いがしないけど、なぜかジープが止まっていたので、賃貸で貸してくれないかなーと思い、飛び込みで行ってみたところ、この「ミスタージェントルマン」がリビングで、1人コーヒーを飲んでました。家をバーとして借りたいと伝えると、「俺が住んでいるから、無理だ」と言葉少なく断られたことがありました。今ではその家は、コインランドリーとなっています。おそらく、彼が刑務所に長く留置されているので、親戚だか誰かがもったいないから、始めたのだと思います。場所はいいですからね。
>>つづく
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