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コラム

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マーメルダイバーズ
    
連絡先:マーメルダイバーズ
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ライン:tatamix76
WeChat:tatamix88
パラオ内
TEL680-488-8029
日本内
海外出張中

フリーランス・イントラたち

 ハワイやグアムなどでは、ダイビングのショップに属してなくてビザもないダイビングのインストラクターがたっくさんいるらしい。そうゆう人たちが、ウェブ上ではショップがあるように歌って、いいイメージ写真でダイビングサービスをやっているように見えるが、用は一人ですべてダイビングショップに出入りして、そこのボートやスタッフや機材を借りてやっているだけ。いいのか悪いのか。。。

 

 パラオでも最近そうゆう人たちをたくさん見かけるようになった。ショップはないけど、どっかのショップに出りして、さも自分でショップをもっているかのように活動している人たち。ま、ある意味うらやましいですよね。何もリスクなくて、日々仕事になるんですからね。

 

 インストラクターの登録費用、保険、ボートの修理、スタッフの管理や税金支払い、毎月のショップの賃貸などすべていらず、なんと経費は自分の体力と携帯とネット使用料金だけ。いいなー。

 

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2007-08-18 安かろうがいいサービス?

 パラオでダイビングショップを始めて7年目。ショップの集客やスタッフの教育、事務所内の処理のやり方など、まだ未完成ではあるが、ほぼ形ができてきたように思う。くやしかったことや、夢をどうにか追いかけてここまで来たが、ちょっとパラオでの商売というかダイビング事業に限界を感じ始めている。


 日本では、ダイバーマーケットはどちらかというと縮小気味で、過剰なサービスや過剰な値下げ競争になっており、実のないのが実情。ダイバーは、フィリピンやモルジブなどのフィンさえも、ガイドスタッフがはずしたり、脱いだりしてくれるのを普通だと思って、してくれないショップはサービスが悪いという。ショップを経営している側からすると、ダイバーを旅行会社などから確実に送客してもらうために、かなりの安値で卸すしかなく、人数が入らないと赤字のレベル。でもゲストがいなくて閑古鳥がなくのは。


 そうゆう現状を、きちんと理解している人も少なからずいるようだ。安かろうツアーは、それなりに我慢しないといけないと分かっている人は、値段ではなく、きちんとショップのサービスを調べて、予約しているようだ。チャーターボートにしたり、チップを払ってスタッフを増強してもらったりと、きちんと楽しんでいる。自分の納得のいくように、払うものは払って、楽しむ。本来みんなこうであったのもが、パッケージツアーという便利な窓口のために、矛盾してきているように思う。

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 安けりゃいいという要望は確かに、多い。安いダイビングパッケージで来ている人たちは、空港に行くまでの道のりまで、どうにか安くならないかと一生懸命に考えている。荷物が多かろうと、待ち時間が長かろうと値段で判断している。でも自分なんかは、荷物運ぶのがめんどいので配達してもらったりする。値段ではない。。。その快適度のために支払うのだ。


 正直、日本のダイバーはマナーがいいという話は確かにそうだが、韓国人や台湾人などのマナーがよくないと言われているダイバーたちのほうが、現地では歓迎されていることが多い。彼らは、確かに横柄にしているように見えるが、すごく楽しもう!!という希望に素直に従っているだけ。多少マナーへの無知があり、指導してあげないといけないこともあるが、楽しもうという気持ちが伝わってくる。安いツアーに来ているにも関わらず、サービスのケチをつける人たちよりはかなりいいと思う。彼らは、わいわい楽しんで、楽しみを教えてくれた人には、チップをどんと置いていく。
 
 最近の現地のジョーク: 台湾人はチップをくれるが、日本人は握手と笑顔しかくれない。。。

 文化の違いとはいえ、ちょっと悔しいジョークですよね。

2001年4月16日 「妥協なしのダイビング」 -------


2002年1月、20近くもすでにあるダイビングサービスのあるパラオで新しくオープンしたお店がある。「パシフィックダイバーズオアシス」は伊豆のダイバーに愛されている「オアシス」の姉妹店です。そのオアシスのパラオの中心的存在の宮下美千代さんに今回はインタビューしまいした。
パラオでお店を始めた理由は?どうゆうお店を目指しているか?
「私は以前、パラオダイビングサービスに2年勤めてました。2年間、接客からはじまり、ダイビングガイド、お客さまのおやすみになられるまでの時間のほぼ90%はケアさせていただきました。契約が終了後、この先のことを考えました。やはりパラオで、もっと海を知りたい、ここまでやったなら徹底的にやりたい!もっとさまざまなお客さんに対して夢を提供できたなら・・と思うのがはじめのきっかけです。私個人的に、時間に縛られたダイビングに深く疑問を抱いたことがあります。もっと自由に、潮まわりがいい時間帯に、より良い潜り方ができたらと常に考えておりました。偶然にも パラオに出店するという計画をもった人物と知り合り、意気投合、一緒にやることになったわけです。それが今の伊豆川奈にあるオアシスダイビングサービスです。オアシスダイビングサービスの姉妹店としてパラオ、パシフイックダイバースオアシスが誕生しました。」自分の方向性と同調してくれる人たちの手を借りて、ここまで来た彼女は、ちょっとまだあどけなさの残る年頃。いくら2年間をパラオですでに過ごしているとしても、その新しいことを始めるにはかなりのパワーが必要だったことでしょう。 「世界の中のパラオ、日本の伊豆、それぞれにいい場所でありますが、気候等、物理的に考えますと限度があると思うのです。季節豊かな春・夏・秋の日本の海、寒い日本の冬を脱出して冬のパラオ、1年を通してダイバー達がブランクなく安心して潜る場所が身近にあるのです。 "日本のオアシス、パラオのオアシス"、同じ匂いのする場所が身近にあるのです。日本の海も知り、パラオの楽しさも知り、ダイビングの楽しさが今まで以上に倍増できるのではないでしょうか。」ライフスタイルの中にいかにダイビングをいかに提案できるか一生懸命さが見える。このストレスの多い現代を救ってくれる救世主となるか?
「また私達は"ダイブトリップ1泊2日6ダイブ"という企画を週1度行っています。未知なる幻想的な島ペリリュー島へ向かいながら3ダイブ、その日の海のベストコンデイションのポイントを選び一番良い海を狙いながら潜っていきます。パラオ南端のペリリュー島に到着後は散策、あるいは観光。ペリリューの街にあるホテルでゆっくりくつろげます。翌日は朝一番の海を狙います。」彼女も新しいダイビングトリップへの挑戦を続けている。もう、コロールから長時間をかけてガイドブック通りに案内することに限界を感じている様子。まだ開店したばかりなので、いろんな面で余裕がないとのことだが、こうゆう若い世代のダイブショップは新しい発想の中の楽しみを発見することでしょう。
ここ数年で新しくパラオでダイビングサービスを始めたのは3件。クリーンなイメージと価格破壊をかかげる「クルーズコントロール」の橋本氏、離島ペリリュー島でエコツーリズムとローカリズムを融合させようとしている「マーメルダイバーズ」の馬場高志氏、それと「オアシス」の宮下氏。この3人は今後何を見て、何を考え、つくりあげていくのだろうか?若い世代の新しい挑戦が続く。
「ペリリュー島に向かいながらの片道だけのボート乗船時間。時間に余裕があるからこそ可能な より良いポイント選び。時には潮待ちをして潮のいい時間帯に合わせてダイビング開始。これこそ私の常に持ってた疑問の解消策だと。いい海を提供するにはまず、条件が必要なのです。」確かにコロール島からの出港かつ寄港の場合には、その移動時間が2時間以上におよぶために、ポイント選別がガイドの思うようにいかないこともしばしば、それを離島に1日ステイしてその片道の浮いた時間で、よりよいダイビングに費やす。確かに合理的かつ理想であるかもしれない。
「幣ショップはお店の横に専属ホテル(キングスホテル)を持っております、船は目の前の海から出港します。移動がない分、朝の忙しい時間に余裕が持てることになるでしょう、戻ってきた後はすぐお部屋でシャワーを浴びてくつろげます。」マラカル島のメイン通りに面するキングスホテルのロケーションは確かに便利です。一階に売店があり、向いには「ドルフィンパシフィック」というイルカと遊べる施設がある。
「とにかく妥協はしたくないです。1本、1本のダイビングをお客さまの要望と海峡により一番の海を見せたいのです。」妥協のないダイビングは理想だが、ゲストは様々なリクエストを持ってます。それに答えるには、経営としては反することも多いでしょうし、ある意味強引さも必要となるところ。彼女はそれをどうゆう形で実現させてくれるのだろうか?それは彼女のくったくのない、笑い顔の中にあるような気がする。
「今はまだ幣ショップは、はじまって数カ月、知名度が低いためもちろん来てくださるお客様はまだ少ないですが、個々のお客様に対しては心から満足して帰ってもらっています。また来られたお客さんの約半数は、次回の予約を入れて帰られます。私って熱いですか?しかし、熱く生きたいのです!」
ダイバーの皆様へ一言お願いします。「ちょっと違ったパラオの旅"ダイブトリップ1泊2日"に一緒に行ってみましょう!タイムトリップ?のような夢の旅を経験できます。気軽に参加できますよ。」
スタッフの方は何人ほどいるのでしょうか?「只今スタッフは、ジェイ(ボートオペレーター)、ジェームス ( 〃      )、佐藤健司(インストラクター 日本スタッフ)、三浦貴史(インストラクター)、ブランドール(ガイドアシスタント)、宮下実千代(インストラクター)です。うち2人は日本常勤です。」もうすでに6人ものスタッフがいれば、現地での対応は心配なさそう。
   個人的な夢はありますか?「純白のウエデイングドレスを着て瀬戸の花嫁を小さい頃は夢見ていたのですが、今は 個々のお客さんの笑顔に囲まれたいな。」
どんなダイビングが好きか?「とにかく男らしいダイナミックな海が好きなんです。もちろんダイビングもそうなのですが、迫力の持てるガイデイングを目指しています。」
熱いパラオの海以上に、熱いガイドを披露する新しいサービスの「オアシス」の宮下氏は、今日もでっかい笑い声で海をガイドしているのだろうか?

文●タマカイ

2000年5月16日 「ポイント選び」-----

ダイビング・ポイントの決定
 朝起きて一番はじめにすることは、2階の窓からその日の天気を見て、今日潜るポイントを考えることです。お客さんの残りダイビング日数・初日の人の配慮・風・海の状況・お客さんのリクエストなど、いろんなことを考えます。
 ここで、一番気になるのが、よく船に乗る前からお客さんは、今日はどこに行きます?と訪ねられることです。なーーんだ、当たり前のことなんですが、そうじゃないんです。
 一応、朝の段階で大まかに、今日はこことここを潜ることにしよう、という案はあります。しかし、相手は海です。思ったようにはダイバーを待ってくれません。透明度がいいだろうという時間帯であっても、なぜかそうでなかったりするときもあります。経験からの(といっても私はまだ1年半しかパラオの海を知らないので、もっと行かないでも解る人もいるのかもしれません)判断だけでは、足りないと思います。やっぱり、一度行ってみて、確認するべきでしょう。
 そのポイントに着いて、あんましよくなさそうであれば、ガソリンを食うのはわかっていても、お客さんは十分な金額を払っているのですから、ポイントを変えるべきでしょう。
 目標のポイントに行く途中のポイントが、船の上から見た目、よさそうだと思ったら、確認してみるべきでしょう。そして、そこを潜るべきだとおもいます。
 これが、私たちの一番の悩む点です。お客さんのリクエストには、なるべく答えてあげたい。しかし、今はこのポイントのほうが絶対におもしろいはずだ、と思っていたりする。こういう時は、どうすればいいのでしょうか?お客さんの感じるおもしろさと、私の思うおもしろいは違うかもしれない。透明度なんかはどうでもよくて、めずらしい魚だけみれればいい、という人かもしれない。魚なんかどうでもよくて、珊瑚を観察するのが好きな人かもしれない。長いつきあいのあるお客さんならまだしも、初めての人の場合、あんまし始めからいろいろ聞くのも失礼だし、ムムムーーーーいつも悩むとこでだ。
 だからといって、リクエストをなにもしないのは損です。相乗りの場合なんか、他のリクエストをよくするお客のいいなりになったりしたら、同じ料金払ってて腹立つでしょう。ガイドも手抜きをするかもしれませんし、なんといってもその人が、どういうダイビングが好きなのかがガイドに全くわかりません。私にとって一番やりやすいお客さんは、初日は別としても、陸やランチのときにさりげなくこんな魚がみたいな、とか、ここのポイントは必ず一回は行ってみたいな、みたいなことをさりげなく教えてくれる人です。
 そうすると、私は燃えます。このポイントだったら、2日後がたぶんいいんじゃないか、と考えたり。みたい魚のいるポイントをその人が潜る日程のなかで、組み込んだり。つまり、私なりのベストを、他のお客さんとの兼ね合いの中で予測するのです。結構これは、楽しい。ガイドじゃないとこの楽しみはわからない。失敗もいっぱいだ。だから、いっしょうけんめい悩む。
 ダイビング・ガイドの腕は、そのポイント選びが、50%を占めていると思う。そのくらい、海は常に変化しているし、油断がならない。当たれば、青い海、大物ガンガン。はずれれば、にごにごであくびをこらえてのダイブ。みなさん文句ぶちぶちいいながら、働いて貯めたお金を、この海に落としているのだから、責任重大だ。
 そうだ、どんな海でも楽しめるようにお客さんを変えていけばいいのだ!ある海を楽しむ、いや、だめだ、そうなると、こんなパラオまでお客さん来なくなる?

1999年5月16日 「服装」---------

たまたまダイビングのインストラクターを採りたいと思った時に、知り合いに紹介してもらったケアンズでのコース。ケアンズなんて正直、知らなかったですし、ダイビングで有名だなんてもっと知らなかった。
実際に行ってみるとダイビングショップの多さもそうだが、その施設の充実ぶりにはおどろくばかり。お店なんていっても、港を一つ所有しているようなもんだし、船なんていってもクルーザーを所有している。パラオしか知らない私にはおどろきばかりでした。(正直どっかダイビングショップをしたいナー-と思っていた私にはとても手の届くような規模でなく、ちとしょげました)スタッフは海の力仕事の人たちというより、スマートな船のクルーといった趣。会社のポロを着て、靴はもちろん着用、海パンでなくてチノパン。ヘーー国違えばこんなに違うものかねーー。
ご存知のようにパラオじゃ、みんな海パンに(ジーンズもいる)裸、もしくはぼろぼとのティーシャツ。しかもみんな一番安い1ドルくらいのサンダル。ユニフォームはあるのもの、汚れるからあんまし着ない。タンク運びから船のセッティングから、予約確認から、ゲストの送迎から、レストランでの宴会テーナーから、すべてをこなさないといけないパラオのインストラクターは、そんな綺麗な格好では間が持たない。しかも、お給料が安いからどんどん貧乏思考になってゆくので、長くいればいるほど、服装なんかは気にならなくなる。あちゃーーってな感じでしょうか?周りがみんなそうだからそれでいいって思ってしまうんですよね。それじゃいかんいかん。見栄張ってでもいい格好をしないとね。
それになんでだろうか、現地ではダイビングの仕事につくのは別に難しくもなく、ステータスでもない。結構簡単に誰でも働けるから、すぐに辞めたりする。日本じゃ、こんな環境で働こうと思えばかなり努力しないといけないでしょうが、そんなことない。もっとステータスが上がれば、もっとみんながんばって続けるでしょうが、それがないからすぐに怠ける。海の仕事をしている責任とプライドが全くない。悲しいものだが、それだけ、その環境で考え方が違う。服装も違う。少しずつ変えていかねば。
それとついでに、パラオの船はダイビング専用もあるが、ほとんどは29ftの和船。使いや安くうねりにも強いから使われているが、その設計はあくまでダイビング用ではなく、エントリーの手間、タンク運びの手間、エキジットの手間、移動中の快適さなどを考えていないつくりだ。つまり、海に連れて行ってあげている船になっている。これからは、もっとダイバーのことを考えて負担を少なく、安全に楽しめるように船を作らねば。技術と物と知識のないパラオじゃ、お金と時間がかかるだろうけど、がんばらねば。みなさん応援してくださいね。


1999年2月18日 「ブリーフィング」----------

「一本目はブルーコーナーです」
 「今、流れは少しですが、その内流れてくると思います」
 「壁を右に見て、マダラタルミ・カマス・ギンガメ・バラクーダが見れます」
 「時間は45分、最大水深は25Mです」
 「ガイドは馬場、アシストにーーーがついています」
 「エアが60くらいになったら、教えてください」
 「集合はブイの根元でお願いします」
 「それではいきましょう!!!」

   だいたい一番簡単にすると、ざっとこんな感じになります。
 それにお客さんのリクエストしてた魚の場所や、サインの確認などをするんですが、どうでしょうか?いいブリーフィングでしょうか?必要最小限ですが、これ以上海の事を説明するには、かなりの勇気と目の良さが必要となるでしょう。
 というのも、海は常に変化していて全く同じ状況なんてありえません。もちろん、私たちガイドは毎日のように潜っていますから、だいたいの状況判断はできます。しかし、いつ潮がかわるかなんて、その人の勘と経験なんです。潮見表なんて、あくまで目安であって、そんなの頼りにしてたのでは、アゲンストの好きなガイドと勘違いされてしまいます。上のブリーフィングの例でも、潮の流れについて簡単に説明していますが、あくまで私はそう思いますよ、ってなだけのことにすぎません。 だから、見れる魚の場所だって、潮の方向・強さで変わってくるわけですから、船の上でいくら丁寧に説明しようとしても、そのとうりになるわけないんです。特にだらだら、ブリーフィングしていたんでは、船の弱い人には申し訳ない。その間に、流れがものすごく速くなっているかもしれない。もちろん、そのくらいは船の上からでもわかりますが、そのときはまたエントリー場所を変えなければなりません。そしたら、さっきのブリーフィングは意味のないものになってしまいます。
 つまり、ベストはガイドが潮を見て、ブリーフィングをささっと済まし、お客さんはさっと用意をして、1分後にはエントリーだと思います。異論のあるガイドさんはどしどし意見をください。私も試行錯誤したうえで、それがいいと考えるだけのことであって、もっと経験の長い人たちからすると甘いのかも知れないし。魚の生態とかの話は、お昼の時間とかログ付けのときにするものであって、エントリー前にぐちぐち話されても、私がお客だったら1割も聞いていないでしょう。
 流れのない穏やかな海ならいいでしょう。人のあまり潜らないポイントならいいでしょう。だけど、パラオは人気の海です。ジャーマン・チャネルのネジリもジョーもオドリも、一回引っ込んでしまったら、なかなかでてきてくれはしません。エントリーする前に、他のグループが荒らしてしまった後なんか、何にも見れなっかたりします。その事を考えると、あんまし魚くんを約束できません。だけど、写真を撮る人には、レンズのこともあるし話は船に乗るときにでもしておきます。
 結果、いるかどうかあやしいと思うものに関しては、酒を飲みながらでも前日に話をふっといて、当日ダイビングのときには、ささっと潜ることにしています。また、なるべく笑いのとれるようなブリーフィングを心がけています。これが案外一番大切なことではないかな?
 初日の人は緊張しています。その海のことを知っている人は、当たり前のことをぐちぐち聞かされたくありません。それどころか、魚の名前なんて全く興味ない、なんてダイバーはざらにいます。以前は私もそうでした、単に青い海があって、日頃の気分転換ができれがいいと。私たちが魚の事を知らないのは、あんましこの仕事をなめすぎていると思います。そんなガイドは例外です。しかし、お客さんはいろんなタイプの人がいるのだし、その時その時の状況で対応のできるガイドがいい。
 そして、つっこめばきちんと答えが返ってくるし、笑いもとれる。酒の相手にしても、おもしろい。本人も今の生活を、せいいっぱい楽しんでいるようにみえる。これが、いいガイドでしょう。みなさん、そう思いませんか?
おれももっと楽しまないと!

1996年5月16日 「オール オア ナッシング」---------

1994年証券会社を退社してからもう5年、ひたすら毎日海に出る生活。一見華やかに見えるダイビング業界。しかし、5年間も毎日潜っていれば海の中への感動も少なくなってくる。「もちろん仕事と思っていますから、ゲストのように毎日ははしゃげないですが、その中でいかに自分のテンションを保っていくかが大切」とマーメルダイバーズ代表の馬場高志。日々のダイビングの中で何を考えているのか?
ペリリュー島にダイブショップを始めたのは、何故ですか?「ペリリューのポイントはすごいです。季節によって群れる魚が全く違うし、潮の流れも微妙。ガイド泣かせな海が、やりがいを持たせてくれます」
ペリリュー島は、潮の流れが早いと一般に思われているようですが?「潮の強さは、特別早いわけではありません。地図で見ればわかるように、ブルーコーナーとペリリューコーナーの潮流は同じです。ですから、流れがきついときもありますし、全くないときもあります」それでは、違いは何ですか?「違いはブルーコーナーの方が、地形として潜りやすい。棚の先端が18メートルなので、大物待ちがしやすいのに比べて、ペリリューコーナーは22mと地と深めです。」通常20メートルでは、15分ほどしかステイできない。だがそれが18mになると30分まではその水深にいれる。その安定したダイビングがゲストを安心させゆっくり魚を見る余裕を持たせる。
「あとブイの設置がペリリューが出来てないことがあって、エントリー時に流れが強いとロープを持って集合地点に行くってのが出来ない。かといってアンカーを打てば珊瑚を壊します」初心者は何か目標がないと潜行するのに不安になる。その時、ほっとさせてくれるのがブイから棚につながっているロープ。それがあるのとないとでは、安心度が違う。「これはペリリュー州に要望しています、ですが、なかなか州の議会を動かしているのが老人ばかりでなかなか理解してくれません」田舎でのんびりな島民を納得させるのには、難しい様子。その中でもできることを少しずつトライしていく馬場高志。
ペリリューのメジャーダイブスポットである、ペリリューエクスプレス。名前のように、ガンガンドリフトのようだが、実際はどうなのだろう?「ペリリューエクスプレスは、流れが強いというよりも、ずーーと流されるといった表現があってます。ほとんどフィンキックすることなく、魚と地形が変っていく、最高ですよ」ポイントによっては、潮に反対に泳いだり、目標ポイントまでひたすらフィンキックなんてダイビングもある。それに比べるとなんと贅沢なダイビングか。「でも、もちろん流れのない時は、通常のダイビングですよ」自然の中での散歩は、私たちが考えているよりも、もっと気まぐれなようだ。「小潮のときなんか20分たらずで、流れている方向が全く逆になってしまう」それを水面と水中観察で判断して、ポイント決定とエントリーサイドの決定をしないといけない。経験と勘がなっせるわざのよう。
ペリリューは当たり外れの大きいスポットとも言われている。それに対してはどう思われますか?「確かにブルーコーナーのように、ギンガメとバラクーダが必ず見れるなんてことはありません。ペリリューにもロウニンアジの群が住み着いてはいますが、流れのないときには、棚よりずーと下に潜んでいるので見ることができません。特に、3mほどのタマカイと呼ばれているハタなんて、いっつもいるけど、すぐに海底深く潜ってしまう。ナポレオンなんかも餌付けされてないし、ペリリュー島のスピアの漁師から逃れるように、ダイバーからも逃げてしまう」そのかわり、ペイリューコーナーで見れるものには、限りがない。ジンベエザメが通ることもあるし、冬場はカジキの群をよく見かける。カスミアジの1000ほどの群がいたり、イレズミフエダイが春と秋に大群をつくったりと、5年も潜っていても飽きさせない海がそこにはある。その当たりが大きい分、外れも多いもよう。「オール オア ナッシングってお客さんにはよく冗談でブリーフィングします」そうすると余計にわくわくしてくるダイバーもいるとのこと。
とにかく自分が一番ダイビングを楽しんでいたい、だからペリリュー島をベースにすることに決めたのは、はたして今後彼にどのように影響を与えるのか。そのうちに、ペリリューにも飽きてしまうのではないか?「それは、今後あるかもしれませんね、でも、もっといろんな意味で毎日が勉強です。特に接客業なんて終わりのない場所ですから」ペリリュー島には、今のところレストランがないために、朝食と夕食のサービスも行っているとのこと。だから夜中までお客さんたちと飲んだり、カード遊びしてることが多い。だから毎日が充実している反面、プライベートがあまりなさそうに見える。「それには慣れてきました、慣れて苦痛にならなくなれば、なんともないです」
これからの夢は何ですか?「今のところは、宿泊施設を持つことが夢です。なるべくゲストの移動を楽にして、ゆっくりとしてもらえる時間を増やしたいです。それから後は、そうですね、ここ5年間はダイビングのことばっかりでしたから、他のこともやってみたいとは思います」常に前向きに前進している様子。これからに期待するパラオを代表するガイド兼ダイビングサービスの経営者だ。


---*馬場高志氏はパラオダイバーズネットの中で、エッセイを連載しています。--


1996年2月25日 「ダイビングガイド」 ---------

今日は私の職業ダイビング・ガイドというものに焦点をあててみたいと思います。この私も実はあまり考えもせず、証券会社の営業マンから転職したのですが、はっきりいって給料はホント遊び金にしかなりません。もちろんここがパラオという国だからかもしれませんが、お客はほとんどが日本人で日本並の料金をとっていて、なぜかそうです。これはうちに限らず、どのショップでも他の職業と比べると格段に安いです。他の国はどうなんでしょうか?話に聴く限りどこも悲しくなるばかりで、あなたたちはボランティア?と聴きたくなります。
 つまりそれだけの地位がないのです。そんなに楽な職業なのでしょうか?時にはお客の命を守ることもあるし、いろんなニーズに答えていくにはそれなりの勉強も必要です。もちろんこれはやる気のあるガイドの話をしているのですが。体にはあまりよくない窒素を体にためつつ、毎日のように海に行くわけで、今のようなストレスだらけの日本にいる人たちに比べると、なんて幸せな職業なんでしょう、みたいに思われることもあるかもしれませんがそんなことはありません。現実にこの仕事を長く続けているひとはごく少数で、1ー2年で辞めてしまうのが大半です。これではせっかく大金はたいて取ったインストラクターのライセンスへの投資資金はドブに捨てたようなものです。ただ、他人に自慢するために取った人は関係ありませんが、これではせっかくコースの中でビジネスの講義をしても意味有りません。
 それとよくお客さんにどこどこのダイビング・ショップのガイドさんはブリーフィングもしない、笑いもとれない、魚も良く知らない、とさんざんだった、いう報告を受けることがよくあるのですが、これもいわゆるダイビング・ガイドを単なる使い捨てとしか思っていない経営者がよくいるから起こることでしょう。つまり、ガイドを育てようという気がまったくなく、ただ経営に頭がいきすぎてて数字しかみてないからでしょう。
 口ではなんとでも言えますが、それを実際行動にだしてこそ事実です。ダイビングもはやピークの時期はすぎ成熟の時期にきていると思います。つまりいままでのように海に助けて貰うだけのガイドは必要ありません。逆にレベルの高いガイドさんにはお客がついてゆきますし、そうゆう人たちにはもっとお給料もそうですし、スターを生み出して行くことも必要でしょうし。確かに水商売と同じく浮き沈みに大きい業種なわけですので、大変なところもあるのでしょうが、それだけにもっとレベルの高い、別に変に学校みたくなるのではなく、サービスを真面目に考え、きちんと経営されているお店が今後増えていくことを心より願っています。
1999/6/25


                     

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